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窓の断熱リフォームはお得?断熱効果や補助金について解説

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この記事でわかること

  • 窓の断熱リフォーム効果

  • 冷暖房費の削減効果

  • 窓の断熱性能について

  • 補助金制度について

窓の断熱リフォームがお得にできることをご存じでしょうか。
中古マンションの取得と合わせて窓の断熱リフォームを行う場合、条件が合えば「先進的窓リノベ事業」の補助金を活用できます。
しかし、窓の断熱リフォームの重要性や効果について知らない人も多いでしょう。

暮らしが快適になるだけでなく、電気代の高騰が気になる現在、窓の断熱リフォームにより省エネを図れば、冷暖房費の削減も可能です。
この記事では、窓の断熱リフォームの重要性や、窓の選び方、2023年に使用できる補助金制度について解説いたします。
窓の断熱リフォームが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。


窓の断熱リフォーム効果

窓の断熱リフォームを検討するにあたり、なぜ窓の断熱が重要であるのか、窓のリフォームでどれくらいの断熱効果が得られるのかを確認しましょう。

窓断熱の重要性

住宅において、熱の出入りが最も大きいのは窓やドアといった開口部です。
以下の表では、夏場と冬場における熱の出入りの割合が分かります。

【引用】省エネ住宅 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト (meti.go.jp)

窓からの熱の出入りは約6〜7割であり、その他の項目と比較して最も高い割合になっています。
冷暖房効率をアップさせるためには、住宅に出入りする熱の割合が大きい、窓の断熱対策が重要です。

冷暖房費の削減効果

窓の断熱リフォームを行うと、年間の冷暖房費が削減できます。
例えば「アルミサッシ+断熱玄関ドア」の住宅にリフォームを行い、より断熱効果の高い「樹脂窓+高断熱玄関ドア」に変更した場合。
暖房24℃冷房25℃の条件では、以下の通りのシミュレーション結果が出ています。

引用:暑さや寒さをやわらげる “断熱窓” | 窓の教科書 | YKK AP株式会社

外気温などの諸条件により異なりますが、窓やドアの断熱リフォームを行うことで、どの地域でも冷暖房費の削減が可能です。

また、上記の金額は、電気料金単価31円/kWh(税込)にて算出しています。
現在、電気料金の値上げは著しく、2023年9月以降には国による電気料金の負担軽減策が縮小される見通しです。
今後上記の金額よりも高騰する可能性があることから、窓の断熱リフォームで冷暖房費の削減に備えておくのも良いでしょう。


窓の断熱性能について

窓は「サッシ」「窓ガラス」で構成されており、それぞれの種類ごとに断熱性能が異なります。
サッシと窓ガラスの組み合わせで断熱性能が決まるため、断熱リフォーム時の窓選びでは、各建材の性能や特徴を理解することが大切です。
サッシの種類や窓ガラスの種類、窓の断熱リフォーム方法について確認してみましょう。

サッシの種類

窓のサッシは以下の4種類に分類できます。

  1. アルミサッシ
  2. アルミ樹脂複合サッシ
  3. 樹脂サッシ
  4. 木製サッシ


断熱性能は、アルミ<アルミ樹脂複合<樹脂<木製の順に高くなっています。
それぞれの特徴を確認し、窓選びの参考にしてください。

アルミサッシ

築年数の古い住宅であれば、アルミサッシが使用されていることが多いでしょう。
アルミサッシは熱が伝わりやすいため、断熱効果は低く、結露しやすいデメリットがあります。
しかし、雨風に強くさびにくいというメリットがあり、このメリットを生かしつつ断熱性能を高めたのが「アルミ樹脂複合サッシ」です。

アルミ樹脂複合サッシ

室外側にアルミ、室内側に樹脂を使用したサッシが「アルミ樹脂複合サッシ」です。
雨風の当たる部分にアルミを使うことで耐候性を高めつつも、室内側にはより熱が伝わりにくい素材である樹脂を使用しています。
比較的安価で取り入れやすいですが、「樹脂サッシ」よりも断熱性能が低い商品です。

樹脂サッシ

サッシ全体が樹脂でできており、熱が伝わりにくく結露の発生を軽減できます。
メンテナンス性にも優れ、性能が良い分比較的効果です。
アルミサッシと比較すると、約1.5~2倍程度の価格となります。

木製サッシ

サッシの中では最も熱伝導率が低く、断熱性能に優れます。
木材でできているので、インテリアにも馴染みやすくデザイン性も高いメリットも。
ただし、メンテナンスに手間がかかる点、価格が高い点から、普及率は低い商品です。


窓ガラスの種類

窓ガラスは枚数が多いほど、断熱性能が高まります。
その理由は、2枚以上窓ガラスがある場合ガラス間に空気層ができ、熱の伝わりを軽減するためです。
現在普及している窓ガラスは、以下の3種類です。

  1. 単層ガラス
  2. ペアガラス
  3. トリプルガラス


また、ガラス間に熱伝導率が低い気体を封入することで、断熱効果がさらに高まります。
封入されるガスの種類には「アルゴンガス」や「クリプトンガス」があります。

窓の断熱リフォーム方法

中古マンションのリノベーションの場合、窓の断熱リフォーム方法は2通りあります。

1つ目に、窓そのものを交換する方法です。
サッシやガラスを撤去して、新しい窓に交換します。

もう1つが内窓を設置する方法です。
既存の窓はそのままに、さらに内側に窓をつけ、2構造にする方法です。

スッキリとした見た目にこだわるなら窓の交換ですが、内窓を設置する方が施工費は安価になります。



補助金制度について

2022年11月8日以降に契約した窓の改修工事において、条件が合えば、窓の断熱リフォームに使用できる補助金「先進的窓リノベ事業」が使用できます。
対象となる工事は、以下の4つです。

  1. ガラス交換
  2. 内窓の設置
  3. 外窓交換(カバー工法)
  4. 外窓交換(はつり工法)


工事の種類や窓の大きさ、断熱性能によって補助金額が変動するため、断熱リフォームを行う際には事前に確認しておきましょう。
また、補助金交付できる建材や施工業者の指定もあるため、注意が必要です。
参考:先進的窓リノベ事業

また、以下の要件に一つでも当てはまれば、「こどもエコすまい支援事業」の申請も可能です。

  • 2004年4月2日以降に生まれた子どもがいる「子育て世帯」
  • 夫婦のいずれかが1982年4月2日以降に生まれた「世帯若者夫婦世帯」


既存住宅の購入で1戸あたりの上限補助額が、60万円に引き上げられます。
開口部の断熱改修に使用できるため、窓だけでなくドアの交換にも活用可能です。
補助金額は、断熱性能や開口部の面積により異なります。
参考:こどもエコすまい支援事業

同一の住居をリフォームするにあたって「先進的窓リノベ事業」と「こどもエコすまい支援事業」の併用は可能です。
しかし、すでに補助金を受けた工事内容によって、重複して別事業の補助金を受けることはできません。

また、補助金の申請期間は2023年12月31日までですが、各事業の予算上限に達すれば終了するので注意しましょう。
予算に対する申請割合は、各事業の公式ホームページに更新されているので確認してみるとよいでしょう。



まとめ

中古マンションの取得と合わせて窓の断熱リフォームをすれば、補助金が活用できたり、冷暖房費の削減ができるなどのメリットがあります。
検討する場合には、サッシやガラスの断熱性能や特徴、金額などを総合的に踏まえて窓選びを行いましょう。
その他、費用を抑えて中古マンションをリフォームするなら、「定額リノベパック」もおすすめです。様々な制度やサービスを活用して、納得いく住まいをつくりましょう。

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